薄暗い部屋の中で正臣はやっと捕まえた帝人を組み敷いている。足を大きく開かせて間に正臣は覆い被さる。露わにした帝人の後孔に指を根元まで入れて出し挿れを繰り返す。指を3本に増やし捻じるように掻き回す。
「いや、正臣、なんで」
「やっとお前らしくなったな帝人」翻弄されて上気した帝人の顔が堪らない。取り澄ましたあの頃とも離れてから壊れた笑顔を浮かべる再会した時とも違う。俺が乱れさせているんだと正臣は 愉悦を感じる。柔らかくなった帝人の後孔はもう正臣を迎えられそうなくらい熟れている。濡るつく肉と指の擦れて起こる水音にこれは抱いていい身体だと錯覚しそうになる。
会うのが怖くて会いたくてたまらなかった。でも再会した帝人は変わっちまってた。壁に押し付ける身体は細っこいまま変わらないのに。帝人の壊れた笑顔に思わず正臣は腕を掴み駆け出し無理やり部屋に連れ込んだ。後ろ手に鍵をかけると帝人は訝しがった。
「帝人、お前がどうしちまったのかわからねえけど」
正臣は自分のシャツのボタンを取りシャツを脱ぐ。鍛えられたしなやかな身体が露わになる。ズボンと下着を脱ぐと勃起したものが現れ、帝人が息を呑み後ずさる。
「俺はお前をどうするか決めてたんだよ」
帝人に大股で近づくと服を剥ぎとる。シャツを掴み破くと帝人は信じられないといった風に目を丸くする。お前は知らなかったよな、帝人。小さい頃からお前が好きだった。辛い想いをしていた時同じ高校に来てくれて嬉しかった。お前と再会して触れた身体に熱を分け合いたいと思った。小さい頃と違いその方法を知っちまったからだ。気持ちに気付いたけど言えねえ。でも離さないと決めたんだ。逃げんなよ、なあ、狭い部屋の中で逃げ切れるわけねえだろ。正臣は帝人の腕を捕まえ引き倒すと下着ごとズボンを剥ぎ取る。
「や、何?正臣」
正臣は帝人のペニスを掴むと扱き始める。抵抗しようとした腕を一纏めにする。立ち上がりはじめたそれを口に含むと帝人は慌てる。亀頭を舌で刺激し舐め続けると帝人は首を振って耐える。
「正臣、離れて、もう」
「いっちまえよ」
「やだ、離して」正臣の口内の帝人の先が弾ける。
「見ろよ、お前のだぜ」
正臣が吐き出して見せつけると脱力した帝人は顔を背ける。
「お前ん中に返すぜ」
「正臣?痛っ
」正臣は濡るつく指を帝人の窄まりに捩じ込む。暴れる帝人を押さえつけるとさらに深く入れる。
「こんなもんじゃねえんだ。こんなもんじゃ終わらねえぜ」
そうしてどのくらいの時間が経っただろう。
「正臣、もう」
帝人は弱々しく懇願する。正臣が指を抜くと帝人はほっとする。
「そうだな、もう俺のを挿れても大丈夫だよな」
「違うよ、あうっ」
正臣は亀頭を帝人の熟れた後孔に当てると膝を掴んで足を大きく開かせる。ぐっと腰を押し付けると性器をズッと一気に挿入する。帝人は悲鳴を上げる。
「全部入ったぜ、ほらよ」
正臣は拘束を解き帝人の手を取って繋がった部分を触らせる。帝人は信じられないという表情をする。
「な、お前俺に犯されてんだぜ」
正臣は身体を左右に揺すり中を擦る。帝人が喘ぎながら震える声で問う。
「なんで、正臣」
「お前がわからずやだからだよ」
「もう抜いて」
「いいぜ、帝人」
正臣は身を引いてペニスを引き抜くと亀頭を入り口に食ませたまま止める。
「正臣?」
「なわけねえだろ」
正臣は帝人の腰を掴むと勢いよく腰を押し付けペニスを奥まで突き入れる。また引き抜き挿入する。
「いや、いやだ正臣」
「お前の身体は全然いやがってねえよ。ほら先っぽ残すと引っ張り込むんだぜ。」
正臣はそう言いながらギリギリまで抜き手を添え左右にペニスを振りながら捩じ込む。
「指も一緒にいけるんじゃねえか」
「いや、正臣、なんで」
正臣はペニスに人差し指を添えると帝人の体内に捻じ挿れてゆく。帝人は仰け反って喘ぐ。
「あ、う」
「辛いか、ここは柔らけえから大丈夫だよな」
捻じ込んだ指をペニスの周りに滑らせながら正臣は言う。
「いた、い、正臣」
帝人の瞳から一筋涙が流れる。正臣はにっと笑いその涙を舐めとる。
「お前を戴くぜ、帝人」
正臣は指を引き抜き帝人の身体を抱きしめて身体を密着させる。ずっと熱を分け合いたいと願っていた。こんな形で叶うなんて。でも、もう止まれない。正臣はペニスをゆっくり行き来させ徐々に腰を強く振り、中を深く浅く擦り続ける。帝人は快感とも苦痛ともつかない嬌声をあげる。正臣はキスをしてその口を塞ぐ。初めての口付けがこんな風になるなんて。正臣は本能のままに舌を入れ逃げる帝人の舌を捉えて摺り合わせ口内を貪る。帝人の身体の下から上から貪る。帝人の中の浅めの感じる場所を細かく亀頭で擦り、深く入れるときは亀頭が抜けそうなほど身を引いてから強く衝き上げる。
「そろそろ俺も限界」深く入れながら動きを早くすると帝人も気づき正臣を見つめて言う。
「俺の中でいくの?」
「ああ、嫌だって言ってもやめねえ」
「そんなことしたら戻れないよ」
「戻るつもりなんてねえよ」
正臣はズッと深く挿入すると低く呻き断続的に帝人の中に吐精する。
「帝人、帝人」
荒く息をつきながら譫言のように言葉を紡ぐ正臣を抱きしめて帝人は言う。
「戻れるよ、正臣。俺がそうする」
虚空に話しかけるような帝人の声。正臣は帝人の名を呼びながら悲しげに目を瞑る。
END